ステビア栽培を知る

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野菜を取り扱っていると、必ず「ステビア栽培(または農法)」という言葉をよく目にします。「ステビア」と聞くと甘味料というイメージがありますが、そのキク科ステビア属の多年草の総称であるステビアを肥料とする栽培方法なのです。このステビア栽培の特徴を列挙しますと以下のようになります。

①農地の土壌改良に寄与する
②質と耐性が向上し日持ちのする農産物になる
③農地の残留農薬や硝酸態窒素が軽減される

ではこの「ステビア栽培」とはいったいどのようなものなのでしょうか?ステビア農法とは、鹿児島県でステビアを栽培していたとある農家が、ステビアの葉を刈り取った茎を堆肥として一部のミカンに与えたところ、そのミカンの味覚だけが美味しく変わったことから知られるようになったと言われ、その後ナシ、モモ、イチゴ、ブルーベリー、メロンなどの多品種の栽培にも用いられるようになった農法です。基本的には全ての植物に効果があるといわれており、ステビア農法単体でも充分すぎるほどその成果があるのですが、他のどんな農法と組み合わせても相性がいいともいわれています。

そもそもステビアは、ステビオシドやレバウディオサイドAといったテルペノイド系の配糖体を含んでいるため、甘味料として古くから用いられてきました。かつてブラジル及びパラグアイの先住民であったグアラニー族は単に甘味料として用いるだけでなく、医療用として高血圧、尿酸値を低くするなど心臓病や胸やけの治療目的で使用してきた事実がありますし、彼らにとってステビアは神聖な植物であり、崇拝の対象であったとの記述も確認されています。

またハーブとして、糖尿病や高血圧の治療や健胃剤、二日酔い、精神的疲労に対する強壮剤として利用されていおり、2006年に行われた「第49回日本糖尿病学会年次学術集会」にて、千葉大学薬学部の研究グループにより、ステビアが2型糖尿病の原因の一つある「インスリン抵抗性」を細胞レベルで改善する可能性があるという、自然抽出物では世界初めてとなる学術発表も行われました。マイワシ油を使った抗酸化力の実験では、ステビアの茎を熱水抽出したものは緑茶の5倍以上の抗酸化力が証明されたほか、ヒスタミンの解毒作用も確認されています。つまりステビアの持つ抗酸化性や抗病性のある成分が生物の免疫機能を改善し、本来持っている病害虫への抵抗力をアップする効果があるといえるのです。

日本では1971年に大阪の守田化学工業によって世界で初めて商品化され、1990年に大塚製薬の清涼飲料水である「ポカリスエット ステビア」が発売されましたことで一躍知名度があがりました。ここからは先述した3つの特徴について、青果と結び付けてご説明いたします。

【①農地の土壌改良に寄与】

土壌に生息する有用微生物は、さまざまな物質を植物が吸収できるような形で分解を行い、植物はその栄養を吸収して育つという自然界の仕組みがあります。ステビア農法を行うと地中のダイオキシンの分解を進めることで有用微生物が増殖し、ミミズなどが増えて農地に適した土壌に戻すことが可能となります。そしてそこに育つ農作物は本来の持つ自然の力を発揮し天然の甘みが含まれることによって、結果美味しい自然風味の農産物が収穫出来るのです。農作物が一段とまろやかな味となることから以下のような成果が見られるのです。

・野菜,果物の持つ本来自然の味が高まる。
・ビタミン、ミネラルの豊富な作物が摂ることができる。
・果物の甘みが増す。
・野菜本来のみずみずしさがよみがえる。
・味、香り、歯ごたえなど味覚としての風味が良くなる。

【②質と耐性が向上し日持ちのする農産物になる】

ステビアの有用成分、特に抗酸化作用の成分を作物が吸収すると、果実などは日持ちが良くなり新鮮さを保つことができるようになります。抗酸化とは細胞が腐食するのを防ぐはたらきがあり、その結果耐性の高い作物となります。例えば葉菜類(ほうれん草、小松菜など)では、茎および株が強くしっかりとしたものになり、葉肉が厚くなる上しおれ部分が少なくなり、またお米の場合では炊飯後の時間経過が長くても、ご飯を炊いた直後と美味しさはあまり差が無く、普通のお米より長く保たれます。すなわち日持ちのよさは、鮮度のいい味の維持につながるのです。

【③残留農薬や硝酸態窒素が軽減される】

農産物の残留農薬、特に硝酸態窒素が発がん性に関係があると指摘されています。硝酸態窒素は3,000ppm以下なら安全と言われていますが、少ないことに越したことはありません。これまでの測定結果から、ほうれん草などの葉菜類では、硝酸態窒素が減ることによって苦みなどが少なくなり、食味もよくなる傾向があります。ステビア栽培は硝酸態窒素を低減する有用な手段であり、農産物の価値を高めると期待されています。

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